国立若狭湾青少年自然の家

トビーブログ

たそがれ海の冒険王！

2011年08月27日

時間の過ぎるのは早いもので、いよいよ８日目に突入いたしました。海の冒険王２０名は、大変元気で、昨日までの「無人浜生活」の疲れなどみじんも感じさせないくらいです。（私たち大人の感覚では話ができません・・・）ただ、久しぶりのお布団で、ゆっくり眠れたこと、おいしい食事がいただけたこと、普段の生活では当たり前のことすべてが、こんなにもありがたいものなんだと言うことを海の冒険王たちは感じ、口々に話をしています。子供たちにとって「無人浜生活」は本当にすごい経験だったことを改めて感じさせられています。さて、本日の活動についてですが・・・夏と言えば『流しそうめん！』ですね！流しそうめんと言えば、竹の「とい」です。今回使用する竹の「とい」は、総務係の中積さんに1週間前からお願いをし、制作していただきました。当然、このような何か制作をするというときには、うわさを聞きつけて、増川所長も一緒にお手伝いをしてくださいした。たくさんの方々のおかげで『教育事業』が成り立っていることを本当にかみしめながら、今日も充実した活動にしたいと思いました。見てください！この美しい「とい」を！作ってくれた中積さん、所長に心から感謝しながら、流しそうめんを楽しみたいと思います。いつもは班単位で動く活動が多い中、今日は、７日間を一緒にすごした仲間といっしょに「一つのことをどこまでやり遂げられるか」ということもねらいをもって活動を始めました。準備してある道具などを使いながら、どうすればいいのかをみんなで考えながら、そして、一番は「協力」してやり遂げることができるように始めました。

今回のそうめんのコース作りには、ここまでやってきた「竹食器作り」や「無人浜生活」の経験が、十分役に立ち、ここで一気に使われていたように思います。さらに、イマジネーションがどんどんふくれあがる中、１本のそうめんを流すところを、なんと・・・２つの道に分けて流すことにした模様です！どうやって流すところを作ればよいのかを四苦八苦していました。ここでは意見のぶつかり合いもあり、中にはうまく自分の意見が受け入れられず泣いてしまうような、一悶着することもありました。みんなで一つのことをやり遂げるということは、簡単にはいかないことや、自分の思い通りばかりならないこと、うまく事が運ばないことを人のせいにしてしまうことなど、普段の生活でもいっぱい感じられるようなことも、この海の自然学校の中で学び、クリアしながら、立派な『海の冒険王』となっていってほしいと願います。きっと、これらすべてが帰ってからの今後の生活に、よい糧となることと思います。ちなみに、泣いてしまった海の冒険王は、周りの仲間たちが、しっかりと声かけをしてくれて、最後まで一緒に楽しい時間を過ごしていました。子供たちの力は本当にすごいです！

なんとかそうめんコースも作ることができ、みんなでおいしくそうめんをいただくことができました。そしてもう一つ、夏と言えば『スイカ割り！』ですよね！みんなでスイカ割りをやりました。これも自分たちで考えながらやってもらいました。結果、２個のスイカは、２班に分かれて割ることとなった模様です。こうしてみんなが一つの活動を通して、どんどんまとまっていき、最後には「家族」のような絆がうまれてくるといいなあと思いました。

午後は、自分たちがシーカヤックでたどった足跡を本施設の救助艇『わかさ』に乗り込み、みんなで確認し合いました。シーカヤックでは、あんなに苦労したコースも、『わかさ』に乗って進めば、ほんの数分で終わってしまう距離でした。でも、そこには、間違いなく２０名のたどった、チャレンジの跡があったのです。

それでも、やっぱり動力船のスピードには、思わず大声を出してしまうくらい『海の冒険王』たちの遊び心をくすぐっていたようです。

クルージングの後は、乗船させていただいた『わかさ』の前で記念撮影！なんか、大家族のような和やかなムードが漂ってくるくらい、すてきな仲間となっていくのが伝わってきます。

そして、そのすてきな仲間との最後の夜・・・ボランティアリーダーのみなさんによる『キャンプファイアー』が行われました。瞬間（とき）はおごそかにすすみ、そして、後半は、元気に楽しい時間がすぎていきました。

なんかリーダーの皆さんがここまで頑張ってきた『海の冒険王』のみなさんに、とってもすてきででっかいプレゼントをくれたように感じました。

こうやって、毎日、振り返りの時間を取ってきたのも最後となりました。なんか、いつも以上に、真剣に考えている様子がうかがえます。なんかまだまだ続くのではないかと思われるこのすてきな時間を、一人一人が味わいながら、しおりに書き込みをしていました。

ホントに、たそがれ海の冒険王でした・・・

（しげさん）　